ロマンティックこんがらがってる

まるです。小森隼さんのこと | 🕊@superMC_8810

空より、ありがとうをこめて

1年、もう1年と少し経ってしまった。

 


去年の6月10日、23歳の隼くんの最後のステージを見守った日。「悔いはありません」と大きな声で彼が思い切り叫んだ日、最後に彼に会いに行った日。

 


1年と26日、季節はくるりと1周して今日。ようやく大好きな、本当を言うとそれ以上の大きな気持ちを抱かせてくれる、小森隼くんに会いに行きます。

この手紙だか、日記だか分からない私の気持ちは遠い東京に向かう飛行機の中でゆったら書いているところです。飛行機に乗るのもジェネのはじめてのドームツアーの初日以来だなあ、また隼くんにひとりで旅に出る機会を貰っちゃった。

 


会えない日々の出口に立って振り返ると「あっという間だった」なんて思うけれど、それは今の私が「隼くんに会いに行きたい自分」としばしのさよならをしたからなんだろうな。本当にこの1年で色んなことがあって、沢山泣いて、悩んで、ひとを羨んでは傷付けて。全部投げ出したくなった日も数多にあったけれど、そのすべてに隼くんが居てくれたから今日を穏やかに迎えられています。

 


この1年は、私の人生において大きな大きな変化を求められる年だったのだと思う。

 


ひとり大きくて著名な病院に振り当てられた真夏の病院実習。お家からずっと遠く離れた場所に泊まり込みで、知らない人だけの知らない環境が不安で不安で仕方なくて、(いい年してるのだけどね)向かう車の中で運転しながら「行きたくない」なんて号泣したなあ。前日に病院に到着した時、プレッシャーと不安で蕁麻疹と動悸と涙が止まらなかった。失敗すること、怖かった。

 


興味もなにもなかったのにテーマが決まっちゃった卒論。誰も何も繋がりがない場所でどうすればいいのか分からなくて、戸惑うことが沢山だったな。パソコンと向き合いながらちっとも動かない指と頭、なんにもない時間を何度も過ごして頭を抱えたことを覚えてる。隼くんのことなら思い浮かぶのに、言葉なんて何にも浮かばなくて重い溜息が止まらなかったなあ。

 


生まれてはじめての国家試験。何度過去問を解いたって知識が身に付いた気がしなくて、シャーペンを握るのを避けてたら当たり前のそれなりの模試の結果が返ってきて、「私には出来ない」「国試にふたつも受かれない」「もう出来ない」なんて泣いた。「もう死にたい」なんて毎日言ってた。今思い返せば本当に馬鹿なのだけれど。(今もあんまり長生きはしたく無いけど)SNSをちらりと見るとみんなが随分と幸せそうに見えて、受かる見込みなんて微塵も無いのに髪も服装もぼさぼさのまま参考書が散らばる部屋にひとり居る自分が尚更惨めに感じて、きっと私ひとりだけが落ちちゃうんだろうなあなんて考えて、また泣いた。

 


「国家試験が終わってから、勉強してから」「だって落ちてたら内定も取り消しになるし」なんて、ずっと逃げて後回しにしてた就活。自分の強みや良いところ、そんなの無いから一歩踏み出すのが怖かった。誰かより勝るものなんて無い私だから、選ばれないのが怖くてずっと避けてたなあ。周りの友人が次々に卒業後の居場所を決めて、焦って焦ってなんの準備もせずに「ここでいいや」でひとつ応募して、勿論選ばれなくて、当たり前の事なのに心が折れかけた。

 


親も友達も誰も傍に居なくて、週にほんの数回時間が合えば会える妹とはじめた新生活。うんと早起きして、支度して、寝惚け眼のままバスに長く揺られながら出勤して、慌ただしく慣れない環境でばたばた駆け抜けて、帰り着けば支度をして眠るの繰り返し。はじめてのことばかりで、仕事でも家事でも失敗しちゃうことも多くて(躊躇なく使い過ぎて最初のガス代凄く高かった、あれは後悔)、帰り道すれ違うひとみんなが余裕をもって生きてるように見えて、どうして私だけこんなに窮屈に生きてるんだろう、なんてひとりぼっちみたいな気持ちになった。

 

 

 

これって自分で言うことなのか分からないけれど、基本的に私は自信がない。自分のことは嫌いだし、正直なんにも取り柄が無いし出来ることはない。

なのにこの1年、今まで目を逸らしてきたからっぽでがらんどうな自分とずっと向き合わなきゃいけなくて、それが凄く辛かった。きっと誰だってそうなのだと思う、嫌いな自分よりやさしい夢を見て生きていきたいもん。

 


だけど、こんな自分と向き合って、ゆっくりだけど乗り越えて、今まっしろな気持ちで隼くんに会いに行っているのです。

隼くん、知らないでしょう。あなたって、あなたが思うよりずっと誰かの背中を押す「頑張れ上手」な力に満ちてるのよ。

 


病院実習、なんにも自信なんて無くて不安ばかりだったけれど、毎晩聴くあなたが頑張る声に何度救われたことか。2時間半掛けてようやくお家に帰れる週末の夜、車の中で何度ひとり笑って幸せな気持ちになったことか。お家に着くまでの途中、夜の海辺に車を停めて、「大好きなあなたに胸を張って会いに行けるように」と、あなたの髪と同じ色の満月に願った日だってあった。

 


見知らぬひとに関わりながら進めた卒論、隼くんが金曜日に頑張る声を聴いてから「一緒に頑張ろう」なんて、そんな気持ちで自分を奮い立たせた。気が付けば興味なんて微塵もなかった卒論のテーマが好きになっていて、今実はお仕事にも影響しています。パソコンの前で言葉が浮かばない時、コラムの締め切りに追われるあなたを思い出して、「隼くんも同じ、頑張ってるもん」なんて、同じように締め切りに追われながら文字を打ち込んだ。

 


自信なんて微塵もなかった国家試験。1ヶ月殆ど家から出ずに受験勉強をしていた私にとって、隼くんの声が、言葉が、届けてくれるもの全てが唯一の救いだった。国試まで刻一刻迫る時間に毎日胸が重くなったし、投げ出したくなったけど、小森の小言(https://www.tokyoheadline.com/433349/)で隼くんが綴ってくれた「プレッシャーや嫌な気持ち。頑張って疲れてくる頃でもあります!!ですが、今自分が勉強を頑張っているその努力が明日につながります!!!無駄な努力だと分かっていてもやらないと分かりません!辛さは、やってる本人にしか分からないですが…それでも一言!!」

「頑張って下さい!!」

なんて言葉を何度も反芻して、絶対に受かりたいと机に向かってた。毎日机の横に敷いた座布団の上で眠って、数時間眠ったら直ぐに起きて勉強する日々すら乗り越えられたんです。国家試験前夜はあなたの大好きな、あのコーヒー屋さんのコーヒーをひとりホテルで啜ったなあ。

知らないでしょう、私国試の本番中も隼くんのこと考えてたのよ。突然の高熱で意識が朦朧とするまま迎えた人生の分岐点、右手首の袖の中に二度目のアリーナツアーの時のあなたのブレスレットをそっと隠して、不安な時は上からそっと握って、そうやってずっとずっと力を借りてたのよ。

隼くんのお陰でね、私もちゃんと私の桜を咲かせることが出来ました。


選ばれないことが怖かった就活、二度目で偶然素敵なご縁で結ばれて、今隼くんと同じ「相談員」としてお仕事しています。お仕事が決まったのはいいけど初出勤までほんの数日で、「私に出来るかな」なんて不安いっぱいだった最中あなたの元に言葉が届いて、たちまち心の淀みなんて吹き飛んでしまった。背中を押されたんです、勝手だけれど勇気をもらったの。あなたの「有難うございます」と、ちょびっと笑いながら読み上げた「大好きで大切で仕方ありませんでした」がなんとも愛おしくて、この宝物があれば私は乗り越えていけるって、心からそう思った。これも知らないでしょう、あなたの長い人生に私の言葉があった1分間、実は毎日必ずお仕事に行きながら聴いてること。

 


不安いっぱいの新生活、新しい環境も、隼くんが教えてくれた好きのお陰で少しずつ身体に馴染んできました。「苦手だけれど」と隼くんの真似っ子だったはずなのに、気が付けば大好きになっていたコーヒー。毎週末のようにひとりで素敵なお店を巡っては、あなたに教えたいとひとり思ってる。寂しいこと、戸惑うこと、まだまだ沢山ある最中、大切に描いた絵があなたに届いたこと。届いたことを知ったあの日、実は仕事が出来ない自分のやるせなさに、トイレで隠れて泣いていた日だった。だけれど「大切にして下さいね」と、色紙に書かれた言葉と、その全てが嬉しくて、頑張ろう、まだ大丈夫って思えたんです。壁に掛かったあなたの文字に、毎朝新しいしゃっきりとした気持ちになる。

 

 

 

この1年、会えなかった。隼くんに一度も会えなかった。けれど、いつも絶対に私の背中を押して、頑張る理由も乗り越える勇気もなにもかもくれたのは隼くんだったな。

 


あなたの元にこの言葉は届いてないないだろうけれど、どうかここに残させて欲しい。

 


隼くん、なんにもない私の、冴えない私の人生に居てくれて本当に有難う。丁度1年前の今日、あなたは「希望の光がみなさんに訪れますように」と言ってくれたけれど、私の希望の光は他の誰でもなくあなただよ。

 


もう私は知ってる。欲張りで馬鹿だから直ぐに忘れちゃって、泣いたりへこんだり、「もう駄目だ」と嘆く日もあるけれど、向き合って乗り越えて、頑張った先には必ず大好きな隼くんがいること、ちゃんと知ってる。

 


勿論今だって不安なことは沢山あるけれど、1年前の私より少し成長して、ちょびっと胸を張って、今日ようやく隼くんに会いに行く。今の不安を受け入れて、また歩いて行く勇気をお裾分けして貰いに。きっとステージの上のあなたは眩しくて、きっときっと私は泣いちゃうんだろうな。泣きたくないな、去年最後に会った時、隼くんの笑った顔を見て「もう泣かない」って決めたのになあ!

 

 

 

長々と書いたけどね、言いたいことはひとつ。

「ありがとう これからもどうぞよろしく」よ。

どうかどうか、今日も良い日にしてね

 

 

いつもあなたの幸せを願っています。